スーツの王子様~episodeZERO~

血なまぐさい臭い




ホコリっぽい空気



ここはどこ???




私の記憶状こんな所へ来た覚えはない。



別に記憶喪失でもないのに…



私は目をパチパチと焦点を合わせるため
瞬きをした。


そして、焦点があった目で1番初めに見たのは…



山中雄輔だった。


黒いフードを被っているけど



ニヤニヤした口元


鋭い目

すぐに分かった。


「 ねぇ、何でこんな事するの?」


手錠や足枷がついてて
痛い。

頭も…


「 響月ちゃんは僕のなんだ…だから…要らない奴は処分しないとダメだろ?」


意味がさっぱり分からない。

私は誰のものでもない
唯一裕二君の彼女なだけ。


「 とにかく、これとってよ
さっきから痛いの!!!」


大きな声で言ったからかもしれない

山中雄輔は少しビクッとした。