ガラッ
「失礼しまーす」
気だるげな声で、申し訳程度に挨拶する相沢くん。
しかし……。
「…あれ?……誰もいねぇのかな」
しばらくしても返事は返ってこない。
どうやら、誰もいないようだ。
「まじかよ、タイミング悪りぃな…」
相沢くんはつぶやくと、そっと私を床に下ろした。
そして、勝手に戸棚をあさり出した。
「あの……」
勝手にいじっちゃ、マズいんじゃ……
しかし、私の声は戸棚をあさる ガサガサという音にかき消されてしまったらしく、
相沢くんは無反応だ。
「あれー、おっかしいな…ここにあったはず…」
目当ての物が見つからないらしく、ブツクサと文句をこぼしている。
「あ、向こうだったかな。」
相沢くんは急に立ち上がると、奥の方の部屋に消えていってしまった。
勝手に探すのは良くないと思うのだが…
なんかもう、注意しても意味なさそうだし、放っておくことにしよう。
ていうか私、そんなに重症なのかな?
ちょっとひねっただけなんだけど…
試しに歩いてみる。
「………っ!!!」
ズキッと 確実にさっきよりも激しい痛みが足首から伝わってきて、
思わずうずくまった。
「はぁ……ったく。」
ため息が聞こえてきた。
振り向くと、手当てするための道具を持った相沢くんがこちらを見ていた。
「…バカだろ、何やってんの。」

