次の日も、私は早起きして昨日よりも頑張って凝ったお弁当を作った。
でも2日続けて早起きしたせいか、
「ふぁあ……」
ものすごく眠い。
私はいつも余裕をもって登校している。時計を見ると、まだ朝のホームルームまで15分はあった。
予鈴が鳴るまで少しだけ……。そう思って、私は机に突っ伏した。
――――――
『日向ちゃん』
後ろから、懐かしい声が聞こえた。
振り向くと、小学生くらいの少女がニコニコと微笑んで立っていた。
その子の名前はすぐにわかった。
西嶋しおりちゃん。
自慢の長いストレートの髪を下ろした、可愛い子。
その前髪には、私が以前誕生日プレゼントとして渡したリボンの形のピンが煌めいている。
私の、憧れの子。
そう、憧れだった。