昼休み、私はお弁当を携えて、言われた通りまた芸術棟の屋上に来た。
既に吉田さんは着いてて、昨日と同じようにパンに囲まれて座っている。
でも、その傍らには唐草模様の風呂敷が敷いてあった。
頭に疑問符を浮かべながら近づくと、吉田さんは
「ここ座れよ」
とおもしで載せてたパンをどけて、風呂敷をポンポン叩いた。
「風呂敷で悪いな。ハンカチばばクセぇのしかなくて。俺が持ってたらキモイだろ?」
あ、家からわざわざ持ってきてくれたんだ。
はにかみながら笑う吉田さんを見て、心にくすぐったさを感じる。
そして
「お邪魔します」
と、風呂敷の上にそっと座った。
