好きな子だれだ

かなたside


いきなり告白された時は正直かなり驚いた。だって、相手は俺のこと、きっと知らないはずだから。けど、俺は春野 風愛梨、あいつを知っていた。
最初見たのは3ヶ月くらい前。あいつは1つ年上の、菊地ってやつと2人で帰っていた。いつも菊地の周りには、チャラチャラしてて化粧の濃い、うっとうしいような女しか周りにいなかったから、少し意外だった。
でも、一緒に帰るのを見た2ヶ月後くらいに、菊地が友達にこう言っていたのを偶然聞いたんだ。
「やっぱ何かあの子、顔が可愛いから付き合ったけど、重いわぁ。そろそろ次の子行こっかなぁ」
性格腐ってんな、こいつ。そう思った。
そして、昨日2-cの教室を通ったとき、あいつが大泣きしてるのを見たんだ。その時は、ああ、とうとうフラれたか…、見る目がない馬鹿なお前が悪い。そう思っただけだった。
でも、今日もまた泣いて、まだ一途に思っている姿を見て、菊地のことを許せない。春野 風愛梨とも菊地とも喋ったこともないのに、なぜかそう思ったんだ。
そして、教室に戻ろうとした時、あいつは突然廊下に飛び出してきた。
しかもスキップしながら。どうしたんだ、と思っていたとき、ハンカチを落とした。
いつもは女子とあまり関わらないけど、何故か気になって、ハンカチを拾ってしまった。
「ねぇねぇ」
と言ったけど、全然聞こえてないみたいだったから腕を引っ張った。
ビックリした顔をして、大きな目をぱちぱちしながら俺を見上げたんだ。
一瞬、周りがパアッと明るくなって、キラキラした星が見えた気がした。