『竜は、私の友人夫婦の息子だったんだ・・・でも・・・』

施設長は押し黙った。

「だったって・・・じゃあ、何故・・・」

問いかけた俺に返事したのは奥さんで・・・

『2人は、死んだのよ。両家に反対されて・・・

生んだら認めてくれるって思ってたのよ。

だけど、結果は同じだったの。』

涙を零しながら言う。

『後は、俺が・・・。それで、残された竜を引き取り、身寄りのいない子供達を育てる事を決めて、その時の子供が迅だった。

最初の子は竜と迅でスタートした。