湯船に浸かった息子が今、抱かれている。

「竜、抱いてあげて」

「あぁ」

恐る恐る抱いた。

“ありがとうな・・・生まれてきてくれて・・・”

心の中で呟いた。

廊下で待つ家族の元に連れて行くと『竜、どっちだ?』とお父さんが尋ねるから『男の子です』って伝えると『やっと息子か・・・』と嬉しそうな顔をしたお父さん。

永遠兄も斗真も娘だからだろうなぁ。