もちろん、私がボディータッチをすれば龍斗くんもボディータッチをしてくる。それでなくても龍斗くんは元々ボディータッチが多い人。

いい感じに出来上がってきて、そろそろお会計。帰るにはまだ早い。
「カラオケー!!!」
私の一言でカラオケに。
最初は向き合って座っていたけど、それじゃ何かつまらなくなって、龍斗くんの隣に座った。

龍斗くんの隣で歌いながら、手を繋いでいた。手を繋ぐ位、龍斗くんは案外誰にでもするから、あんまり気にしていなかった。

私の曲が終わったが、龍斗くんの曲が入っていなかった。カラオケのCMが流れる。

少し、会話をする。

目が合ってしまった。
一瞬、何も聞こえなくなって、時が止まった感じがした。

気が付いたら…キスをしていた。
目を閉じて、CMの音だけが響くはずの室内に聞こえる、もう一つの艶やかな音。

いくらでも拒もうと思えば拒めたはず。
でも、拒むなんて考えられなかった。
考えられなかったというよりも、拒みたく無かった。

龍斗くんのボディータッチは、どんどん私の深い所まで入っていく。
色々な気持ちが頭の中を走っていたけど、龍斗くんへの気持ちがセーブ出来なくなっていた。

ダメだよ…
と言いながら、私は挑発的な格好しているし、説得力ゼロ。

そのまま少し、龍斗くんに躰を預けた。