第二秘書は恋に盲目

それからは、自分の口からボロが出るのを避ける為に極力喋らないようにした。
新しい家族なんていう、この状況でいつも通りに話せるのなんて、お父さんと晶子さんしかいなくて、微妙な空気が漂う。
ごめん。でも今何か喋ったら私の身が危ないの!

「孝宏君はその若さで医者なんて凄いなー。
大変じゃないか?」

「そうですね。
あまり大変だと感じることは無かったんですが…。

最近、病院を勝手に抜け出す厄介な患者がいて、手を焼いています。
一体何を考えているのか」

やっば。
それ完全に私のことじゃん。
やっぱ怒ってる。早く謝らないと。