第二秘書は恋に盲目

「え、千歳、小学生相手にの問題解けなかったの?嘘だろ…。
そういや、この前マンションの部屋間違えてチャイム押してたし…。記憶力も危ういよな」

「あれはうっかり!誰にだってあるでしょ?

それに、問題はもう1回真剣にやったら解けましたー。馬鹿にしないでよ!
ってか、孝宏さんだって解けないかもよ?最近の問題レベル上がってるからね」

なんで言い争いみたいな雰囲気になってんの…。

けど、下の名前で呼び合っての会話は新鮮で、時々垣間見える恋人っぽさにきゅんきゅんきちゃう。

ふたりの空間がキラキラして見える。こんな、若干喧嘩腰の会話からそんなふうに見えるのは私だけかもしれないけど。

このふたりが並んで街を歩いてたら美男美女の素敵なカップルなんだろうな。

今はまた、文系とか理系とか勉強の話をし始めて、きゅんポイントはなくなりかけてるんだけど…。でもたぶん、私がいる時には見せない顔が、ふたりにはあるんだろうな。ふたりきりの時間だけに見せる甘い時間みたいなのが。

きゃー!考えただけで興奮する!