第二秘書は恋に盲目

何とか耐え凌ぎ、ようやく社長と四条さんの会話は終わりに差し掛かった。私としては、一刻も早くこの場から離れたい。

「桐山さん、ひとつお願いがあるのですが」

お願い?
四条誠治が社長に話しかけた。単に挨拶で終われば良かったのに、お願いって何よ。

「そちらに隠れている秘書を少しお借りしたいのですが、許可していただけますか?」

「…っ!」

すっと手で示されたのは私がいる方向。
私は喉が閉まって、上手く声が出なかった。

「えぇ、どうぞ。但し、取扱いにはご注意ください」

「ちょ、社長…!」

「四条君は未来を背負って立つ男だ。話しておいて損は無いと思うがね」

はぁ…。
ここで私が四条さんと親しくなっておけば、日帝の未来の為にもなると踏みましたね、社長。利用する気満々じゃないですか…。