第二秘書は恋に盲目

「じゃあ、勉強するから邪魔しないで」

「はーい」

どっちが年上かわからないようなこの会話。
だけど、私はなんだか楽しかった。

それにしても、あやめちゃんは黙々と問題を解いていく。
小学生って出された宿題すらも嫌々こなす年頃じゃなかったっけ?
自ら進んで勉強なんて…、時代が変わったんだろうか。

「笠原さん」

ぱっと声のした方を向くと白衣を着た須藤先生がいた。
須藤先生は、あやめちゃんを見たあとに私をじっと見て言った。

「お子さんですか?」
「私をいくつだとお思いですか?」

この男…。なんて奴だ。
まさか小学生の娘がいる年齢に見られるなんて!!
だけど須藤先生は冗談を言うタイプにも思えないし、本気で言われたんだとしたらショックが大きすぎる。
ノーメイクだから?