第二秘書は恋に盲目

「どういうことだ?」

それを須藤先生が見逃すはずがない。

「今日病院出る前、金子先生に言われたんだよ。
昼までじゃなくて、夕方までに戻ってくればいいって須藤先生が言ってたから、存分に友達と楽しんで来いって。
けど、なーんか怪しくてさ。気になったから須藤先生と約束した時間に戻って来たってわけ。俺の観察眼のおかげで須藤先生の首の皮は繋がったんだ、感謝しな」

「うん、さすが明石だ」

「事情はわかった。が、黙れ。
ギリギリに戻って来やがって」

そう言って調子に乗る明石とそれを更に加速させようとする松井を黙らせた。そして、全てを暴露され額に汗を浮かべる金子先生に向き直った。

完全に形勢逆転。金子先生が追い詰められる立場となった。