第二秘書は恋に盲目

「友達の最後の試合だからってここまで頑張るなんて、友情だね。
私にはよくわからないけど。

須藤先生、意外と良いお医者さんだね」

「意外とは余計だ」

「そんなこと言ってー。
笠原に見損なわれたくないから、ここまでしてあげてんじゃないのー?」

「あやめちゃんって、小学生っぽくないよな」

「よく言われる」

その辺の小学生と一緒にしてもらっては困る。特に恋愛においては。
笠原と須藤先生に、まさかここまで恋愛面で関心を持つようになるなんて思ってなかったけど…。その恋愛の知識を更に深めるためにも、もうちょっと須藤先生に話題を振ってみよう。

「笠原ね、この間お父さんと一緒に知り合いのパーティーに参加したの。
そしたら、どっかの御曹司に口説かれて、肩に手回されたんだって。
そこまでは我慢できたんだけど…、あんまり距離が近いからって、その人のことビンタして、会場中を騒然とさせたんだって。

大問題起こしてしまったって、そこそこ落ち込んでたんだけど、こういうのって笠原らしくて笑えるんだよねー」

これは別に作り話でもなんでもなくて、数日前、笠原の様子がおかしいから気になって本人に話を聞いたときに知ったこと。