カタン。
不意に椅子の動く音がした。
やば。笠原もう戻ろうとしてるじゃん。
私も早く戻らないと。
部屋を抜け出したことがバレちゃったら、言い訳が面倒くさいから。
「…で、そのあとは時々上の空になりながら私の勉強を見てたの。
私だって勉強どころじゃなかったけどね」
と、私は長々と目撃した出来事を須藤先生に伝えた。
そんな私の話を、須藤先生は何か真剣に考えるように聞いていた。
「交渉は決裂したってことか。
金子も浅はかだよな。地位をやるから俺に従えなんて言われたところで、乗る奴じゃねーもんな」
「だよね。笠原が言われて一番嫌な言葉なのかも。
良くわかってるじゃん、須藤先生。
それで、愛しの彼女と金子先生の接触をどう思う?金子先生に怒鳴り込みに行く?」
「さっきから言ってるけど彼女じゃねーし、怒鳴り込みにも行かねーよ」
もう、いちいち否定しなくていいのに。真面目だな。
でもそこがかえって怪しくしてるのよね。
不意に椅子の動く音がした。
やば。笠原もう戻ろうとしてるじゃん。
私も早く戻らないと。
部屋を抜け出したことがバレちゃったら、言い訳が面倒くさいから。
「…で、そのあとは時々上の空になりながら私の勉強を見てたの。
私だって勉強どころじゃなかったけどね」
と、私は長々と目撃した出来事を須藤先生に伝えた。
そんな私の話を、須藤先生は何か真剣に考えるように聞いていた。
「交渉は決裂したってことか。
金子も浅はかだよな。地位をやるから俺に従えなんて言われたところで、乗る奴じゃねーもんな」
「だよね。笠原が言われて一番嫌な言葉なのかも。
良くわかってるじゃん、須藤先生。
それで、愛しの彼女と金子先生の接触をどう思う?金子先生に怒鳴り込みに行く?」
「さっきから言ってるけど彼女じゃねーし、怒鳴り込みにも行かねーよ」
もう、いちいち否定しなくていいのに。真面目だな。
でもそこがかえって怪しくしてるのよね。



