第二秘書は恋に盲目

入院着から覗く明石の手足には、まだ大きな傷が痛々しく残っている。ここまで暴れて、身体がただですむはずがない。

安静にしてろっていう言葉の意味を理解できねーのか、こいつは。

俺は、まだ諦めずに看護師から逃れようとする明石に近づいて肩を掴んだ。

「注射で動き止められたくなかったら、大人しくしろ」

はっと顔をあげる明石。だが、その顔に納得の色はない。
とはいえ、こっちとしてもその逃亡を許す訳にはいかない。

注射を打つというのは半分脅し、半分本気。
それが伝わったのか、明石は舌打ちをして、渋々動きを止めてベットに戻った。

舌打ちはいただけないが、大人しくベットに戻っているから良しとしよう。