第二秘書は恋に盲目

「おやおや須藤先生。
こう言ってはなんですが、もう少し若手の医者らしい行動をとったらいどうです?
一匹狼を気取っても得は無いでしょう。
あなたが私の下につくのであれば、面倒を見てやることもできるんですよ」

権力に取り付かれた愚かな男。それを取り巻く愚かな下っ端たち。

年齢的にも次期副院長の座を狙っているらしいが、実現性は五分五分といったところ。もうひとりの候補者か金子か、どちらがなるかはわからない。

金子だと信じる奴らがこうやって集まって、金子派閥が出来上がっている。

「せっかくですが、群れて力を誇示するやり方は向いていないので」

誰がお前の下になんかつくか。
それに、金子も俺が首を縦に振らないことなど重々承知のはず。じゃあ何故こうやって絡んでくるかというと…。