第二秘書は恋に盲目

ってこの看護師、刺されたから受けた手術を羨ましいって言ったの?
できれば手術なんて受けたくないよ!

それから、看護師さんは須藤先生について語ることを止めない。

「本当に見事な手術のスキルなんですよー。
だから患者さんから指名されるほどで。そんなの受け付けてないんですけどね。

でもほらここだけの話、お偉いさんからの指名だと断る訳にもいかなくて、須藤先生結構忙しいんですよ。
だから、急患で須藤先生に手術してもらえるってラッキーですよ」

看護師さんは目を輝かせて喜びを共有しようとしてくるけど、どうにもラッキーだったとは喜べない。
そんな軽くは受け取れないよ。

「でもあの須藤先生、お若いですよね?
手術をする先生っていうと、40代50代のイメージですけど」

「須藤先生は色々と特別な方なんです!
若いのに海外での経験が豊富だからうちの病院に引き抜かれたって話だし。
普通とは違うから、医学会の異端児なんて言われてるみたいですよ。
まぁそれは大学の頃からで、その時は医学部の異端児だったんですけどー!」


詳しいな、この人…。
どうやって大学時代の情報なんて手に入れてんの?