第二秘書は恋に盲目

いやー!

「惚れてたまるか!」

「ははっ、なんだそれ。
惚れそうなんじゃん。顔赤いよ?」

うっ。
さっきとは違う素直な笑顔と笑い声に、なぜかはっと心を揺さぶられる。

ストップ。自分の心に目を向けるな。
ここで何かしらの感情を持っていることに気づいてしまったら厄介だ。

私の心に盲目であれと、働くときに誓ったんだから。

「はー?違います!
調子に乗らないでください。顔が赤いのはお酒のせいです」

必死で声を張って対抗する。