第二秘書は恋に盲目

そんな私の隣で全力で可愛い子ぶる下河さん。

そうか、そういうことか。
恋愛よりも仕事を優先する印象を男性陣に持たせれば、すぐに私と話そうなんて人はいなくなるだろう。きっと面白くない女だと思われておしまい。
全て計算で動いてるんだ、下河さんは。

だけど、ここまで言われて私だって黙ってられない。
こう、ガツンと、何か言ってやりたい。

「…うん、そうだね。下河さんにはできないかな」

ぽそりと反撃。こんなことしか言えない自分が情けない。
だけど空気は確実に悪くなった。明らかに下河さんの機嫌が悪くなったのを感じた。