第二秘書は恋に盲目

「それじゃあ、お元気で」

彼女も何か用があって個室を出てきたんだろうと思って、早々と会話を切り上げてカウンターに向き直る。だけど、何故か下河さんはそこに立ったままでじっと私を見ている。

…何なの?

「一緒に飲みません?」

はい?

「ね!そうしましょうよ!
1人じゃ寂しいでしょ?笠原さんがいて良かったー、ちょうど女の子1人足りなかったんですよ」

だから何なの!
承諾してないのに勝手に話進んでるし。嫌だからね!私は1人で飲みたいの!