第二秘書は恋に盲目

「はい、これでおーわり!
私の頭の中には最高の部屋が出来上がっているわ!
さ、移動はうちの男共にしてもらうとして、私達はお茶に行きましょ」

「え?お茶?
ちょ、ちょっと、絵美さん…」

絵美さんに半ば引き摺られるようにして部屋から出される。


それから、ホテル近くのカフェに入った私たちの間では、休日のOLさんのようにガールズトークが繰り広げられていた。

「どうして笠原ちゃんは桐山社長の秘書をしてるの?
そりゃあ、桐山社長の下で働くのは誰もが憧れるものよ。きっと、刺激的で人とは違う人生を送れるでしょうね。
だけど、笠原ちゃんみたいな若い女性が働きたがる場所だとは思えないわ」