第二秘書は恋に盲目

だけどそんなのも束の間。

「失礼します」

ノックと共に、返事を待たずに入ってきたのは、ナース服に怒りを宿した八田さん…。

わざとこのタイミングで?

「須藤先生はここで何をしてらっしゃるんですか?」

どうやらここに孝宏さんがいるのを知って来てるらしい。

「何って、倒れたとき俺がいたから、どうしてもお礼を言いたいって笠原さんが。
ね?」

私ですか…。

「え、えぇ。
その節は本当にありがとうございました…」

完全に棒読みだし笑顔がひきつっているのがわかる。