第二秘書は恋に盲目

ちょっ…。

何が困るって、この人は簡単に人のテリトリーに入ってくる。
この間だって平気で身体を密着させてくるし。
こっちの心臓が持たないの!

「まだ熱あるじゃねーか」

それは今のこの状況のせいだということも考えられますが…。

「ち、近いです。風邪うつりますよ?」

とにかく離れてほしくてそんな事を言う。

「うつらねーよ」

大した自信だ。
その自信は一体どこから…、あ、そうだ。

「あ、さっきバカは風邪ひかないって…」
「医者だからだ、バカ」

わかってますよ、あなたが馬鹿じゃないことくらい。

それは置いといて、ようやく離れてくれて、私もほっと胸を撫で下ろす。