第二秘書は恋に盲目

ここまで面白く恥ずかしがってくれると…。

「ふっ、その反応、癖になる」

「も、弄ぶのはやめてください!」

扉越しにあやめちゃんが寝ているのを気遣ってか、声を抑えながらの叫び。
そして、すっと身体を縮ませたかと思うと、俺の脇を通ってどこかへ行こうとする。

「逃がさねーよ」

千歳の首に後ろから腕を回して、動きを封じる。

もちろん首を絞めたりはしていない。あくまで捕らえる為の手段。

身体を離そうと動くから、腰にも腕を回す。

「ちょちょちょ」

どれだけ焦ってるんだよ。
…あぁ、どうやらこの密着度が問題らしい。