「あの、矢野くんっ…」


「ごめん。待てない」


そう言った矢野くんの唇が、私の頬へ触れた。


「えっ…」


自分が思っていた場所とは違って、急に恥ずかしくなった。


「ここ、だと思った?」


そう言って矢野くんの指先が、私の唇に触れた。