スッー

襖を開けると、二人はすでに布団を敷き終わっていた。

「恋歌ちゃん逆方向に走って行ったけどどうしたの?」

「すみません。部屋の場所間違えちゃって…。平助く…藤堂さんに教えてもら

 って来たんです。本当にごめんなさい。」

私が頭を下げると沖田さんは、

「また迷ったんだ。」

と言ってクスッと笑った。

「ま、いいや。それよりさ、この部屋、布団が二枚しかないんだよね。」

沖田さんって“ま、いいや”が口癖だよね笑笑

…じゃなくて

「あ、そうですよね、私が急にお邪魔したから…。別に私壁とかに寄りかかっ

 て寝ても…」