「ただいま戻りました。」


あれ?誰も迎えに来ない……。


玲央の家を出たのが遅かったから夕食の準備中なのかな………。


とりあえずリビングのドアを開けてみた。






「え………!?」






「………イヤァ………ハア………」


「ンン…………アッ…………」


上半身着てない女………。


「お嬢様お戻………!?」


帰ってきたことに気づいた梶原がサッと私の目を手で塞ぎ、別の部屋へ連行した。






「何よアレ………。お兄様は辛うじて服着てるけど下だけでしょ……?しかもその上に乗ったりしてるし………。」


「お嬢様………忘れてくださいませ………。普通の令嬢だったら失神していますよ。」


私………普通じゃないの?


さりげなく毒を吐かれたのでプイッと横を向いてやった。


「お嬢様が仰った通り、とりあえず屋敷中の女性の希望者を集めたところかなりの人数が集まりましたので選挙して………。先ほどは20人とやっていましたけど。

翔様もよくやっているそうで手慣れていらっしゃるのでしょうね。」


………。


「とりあえずあの部屋は緊急で、あれが出来るように物を移動させてあります。だからヤりまくった跡が残ることはございません。」


「そういう問題なのね………。」


もう脱力しちゃうわよ………。


「お嬢様、ですからこの今いるこの部屋をしばらく使用してください。」


「分かったわ………。」


お兄様が私にまで馬乗りになって手を出そうとした理由が分かったけど……。


何であんな人になっちゃったの………?