「あのね、私、憧れてる女優さんがいてね、その人に言われたの。
『やりたいなら、一度きりの人生なんだから、後悔しないようにね』って。
それで、ずうっと女優目指してきて、やっと叶うかもしれない…。親には反対されてるけど、それでも、頑張る」


穂花ちゃんは一気に捲し立てると、ふうっと息をついた。


「その女優さんね、園田美雪さんっていうの。私たちの二個上」