那留くんは、橘くんの首に腕を回して、にこにこと笑っている。

一方の橘くんは、嫌そうな顔をしながらも、どこか吹っ切れた表情だった。


「あー!いたいた!もー、探したんだよ?」


男子の友情を、微笑ましいな、なんて思ってた見ている所に、頬を上気させた穂花ちゃんが現れた。

秘密を知った子供のように、きらきらした瞳をしていた。