「……聞かせて、ください。橘くんのこと」

「なんでそんな踏み込んでこようとすんだよ。皆」

「踏み込もうとしてるんじゃないよ。そうじゃなくて、知りたいの。少しでも、力になりたいの」


橘くんは眉を寄せたまま、唇を噛みしめて俯いた。

皆、の中には、那留くんや穂花ちゃんも含まれるのかな…。

そうだったら、橘くんたち幼なじみは、かなり複雑なんじゃないのかな…。