「あの、折り畳みでよければ、入る?」 「は?」 たぶん、素で出た言葉なんだろう。 だけど、なんとなく、拒絶された感じがすごくある。 「………あ、それか、コンビニで―」 「入る」 「…っ……え?」 「自分で言ったんだろ」 驚く私をよそに、普通の顔で普通の声で橘くんは淡々と喋った。