地味な私が芸能界へ…!?



「俺の女。聞こえねえの?」


さらっとそう言う橘くん。
彼女たちは、悔しそうに唇を噛むと、ふいっと行ってしまった。


「……あ、あの」

「あ?」


不機嫌MAXの声。乱暴に私の頭をぐしゃぐしゃとしてきた。


「冗談だから気にすんな。噂にはなるだろうけど」

「き、気にしないけど……。噂とか、なっちゃったら、また……」


また、いじめられる。
なんども経験した。ちょっとでも男子と仲が良いと、ハブられる。
女子って、そうなんだよ。