「ま、穂花の憧れだし、悪く言うつもりないけどさ」


那留は大きく深呼吸すると、手を振りながら部屋に戻っていった。


「俺だって分かんねぇよ…こんなん」


さっき返されたパーカーを握った。

胸の痛みを隠すように。