「おい、離せよ」 俯いて泣きそうになっていた時、低い声が耳を揺らした。 聞き慣れた声は、橘くんのもので、私と男の人との間に入ってくれた。 「……た、橘く……っ」 震えて上手く声が出せなかったけど、橘くんは少しこっちを見ると、微笑んでいた。 「……なんだよ…彼氏持ちかよ」 金髪さんたちは、そそくさと腕を離すと海の家の方へ去っていった。