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和斗(カズト)の頬にキスをして、ベッドに入る。

その途端、颯斗は私に背を向けた。


「パパ、なんか機嫌悪い?」

「――――俺のことパパって呼ぶなよ。帰ってもキスもないし…和斗ばっかり。」

これはもしやもしや…嫉妬ですか。
見えないのをいいことにニヤニヤしながら、私は後ろから颯斗に抱きつく。

「私もちょっと寂しかった。」

背中がぴくっと動いて、颯斗が振り向いた。
瞳が輝いている。

「…週末、じいじにみててもらって、デートしよっか。」

「いいのか!?」

「ほったらかしにしてごめんね。でも和斗も颯斗も、同じくらい大好きよ。」

颯斗に強く、強く抱き寄せられる。


「俺も…和葉と和斗を同じくらい愛してる……でも和葉はだめ。」

「なんで?」

「俺を一番にして。」

「もう!」

颯斗にぎゅっとしがみついた。


和斗が産まれてから、颯斗はとっても甘えん坊になった。
和斗を溺愛しているのもだけど、同じくらい私を愛してくれるのが本当に嬉しい。それを言葉にするようになったのも。



「2人の時は颯斗って呼ぶね。」

そう言って私から唇を重ねた。


ーーーENDーーー