「恋夏､早く！」
「ま､待って､､」
今､恋夏と水戸は､
水戸の家がある､田舎に来ていた｡
こっちは､都会とは違って､
そんなに暑くはなかった｡
「おーい､水戸っち♪」
恋夏は､聞き覚えのある声に､
驚いた｡
水戸の家の前にいたのは､亭たちだった｡
恋夏は､景と目が合うと､
つい､そらしてしまう｡
「恋夏､今日から三日間､
チャンスだからね♥」
水戸が､恋夏にだけ聞こえる声で､
教えてくれた｡
(あ､ありがと～)
これがまさに､友情｡
「お邪魔しまーす！」
ガラガラガラ
玄関のドアが､大きな音をたてて開いた｡
水戸の家は､かわらやねで､大きな庭がついている｡
「あれ､ご家族は？」
塁が､不思議そうに聞いた｡
「私､一人っ子だし､
収入が少ないから､仕事場で､寝泊まりして
働いてる｡
だから､今は､恋夏との二人暮らし♪」
水戸は､どうだと言わんばかりに､
大きな笑顔を見せた｡
家に入った六人は､
荷物をかたずけると､
さっそく､遊び出した｡
「おまえ､やったな！」
男子は全員､水鉄砲で､
水を掛け合っていた｡
その光景を見ていた恋夏は､
なんだか､小学生を見ているみたいで､
自然と､笑みがこぼれた｡
が､､
景と目が合うたび､
思いっきりそらしてしまう｡
(嫌われたかな､､)
恋夏は少し､落ち込んだ｡