「このクラスを担当する、聖だ」
結局、このクラスに女子は、恋夏一人だけだった。
男子の目線はほとんど、恋夏に向けられた。
(き、気絶しそう、、、)
恋夏は、遠くなりそうな意識が途切れないように、頑張っていた。
「それじゃ、クラス委員長を決める。
といっても、だれもやらないだろう、、」
すると、先生は、恋夏の方を見た。
(私じゃない。私を見ているわけじゃない)
恋夏は、嫌な視線を感じ、震えた。
「恋夏、よろしくな。
おい、大丈夫か!」
プチン
恋夏の中で、何かが途切れる音がした。
それは、今まで耐えていた、集中力の糸だった。