「…ショウ、俺ミキナに何かしたっけ?」
部屋のベッドに腰掛けながら、少し寂しそうにルイスが言った。
「いや、お前はしてないけど…。たぶん、貴族っていう裕福な暮らしを投げ出したのをどうにか思ってるんだと思う。」
「ショウも何か思ってる?」
「いや。誰でも嫌なことはあるさ。」
ショウの言葉にルイスは少し笑った。
すると、閉めていたドアからノックの音がした。
「あぁ、入れよ。誰?」
ショウがルイスの隣に腰を下ろしながら言った。
入って来たのはデイトだった。
「どうだ。気に入ったか?」
「はい。ありがとうございます。」
ルイスは咄嗟に少し笑った顔からさっきの笑顔に変えた。
「そうか。よかった。…ミキナは?いると思ったんだが。」
ショウに視線を移し、デイトは聞いた。
「遊びに行ったよ。ミキナに用でもあんの?」
「いや、明日はあの子の誕生日だから、これを渡そうと思って」
そう言い少し照れたデイトはポケットからネックレスを取り出した。
「明日渡せば?」
ショウがそれを眺めながら首を傾げた。
「いや、明日は忙しくてな。無理だったらミキナが可哀想だから、先に渡そうと思って。まぁいないなら夜にするさ。」
デイトはショウそっくりにニッと笑った後、部屋を出た。
「デイトさんてショウに似てるな」
ルイスが再び閉まったドアを見つめて何気なしに呟く。
「よく言われるよ」
ハハッと笑うショウ。
「でもミキナは似てないね」
あの華奢で小柄な可愛い女の子は、逞しくワイルドな感じのデイトとショウとは全くと言っていいほど似ていなかった。
ショウはぽりぽりと頬を掻く。
「…ミキナはさ、血が繋がってないから。」


