それを聞いた瞬間、ボスレアの表情が変わった。
嬉しそうな、見たものをゾクッとさせる笑み。
「やはり…あの金髪はルイス様だったか。」
低い声で呟き、顎に少し生やした髭を無意識に撫でた。
それは彼が何かを企むときに必ずする仕草。
「ルイス様?聞いたことないですね…。あなた様より上のお身分なのですか?」
「あぁ。まぁお前は知らないだろうがな…。」
そう言って笑うボスレアに、モナキスは恐怖すら感じた。
そして、背の高い男は口を開く。
「あの方を探す。モナキス、手伝ってくれるか」
貴族のトップのその言葉に、モナキスは深く礼をして忠誠を示した。
.


