翌日、三人は街に出ていた。


「本当に大丈夫かルイス?」

「うん。熱ももうないんだから。気にしすぎだよ」

笑い飛ばしたルイスは自分達の乗るブルラを撫でながら、街をキョロキョロ見回して観察する。


自分の街から出たことのないルイスにとっては全てが新しい物のように珍しいのだ。


「ルイスったら子供みたい」

笑いながら言うミキナは彼と一緒にブルラを撫でた。


「なんだよー」

口を尖らせて拗ねたルイスの瞳はグレーだ。


「で、ヤキニクってどこ?」

「ヤッキョクな、薬局。」

「それそれ。」

「本当に知らないのね。世間知らずのお坊っちゃまって感じ?」

「…違う」


ミキナはルイスをからかうことを覚えた。



「ほら、あれだ。薬局。」

ショウの指差す先には、黄緑の看板の店。

「どらっぐすとあ…?」

「何だ文字は読めるのか」

「それくらいできるよ」

「じゃあこれは?」

ミキナは物凄く難しい数字だらけのの難問を差し出した。

ルイスはそれをちらっと見て微笑む。


「206521。」


「え…正解…」

「それくらいのなら余裕だよ」

それを聞いたショウは目を丸くしてルイスを眺めた。

「俺、お前がよくわからねぇよ」

「そう?」


「とりあえず頭はいいわけねっ」



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