「お前が嘘つくからだろ」

「お兄ちゃんあたしのこともすぐ叩くよね」


ぺしっ。


「ほら!」

「うるせぇな、で、ルナティアがどうしたんだ?」


「俺、それなんだよ」


嘘の話から逃れられて内心ほっとしたルイスはそれを微塵も見せずに答える。


「え?ルナティア?」

「うん。この紫の瞳が証拠。」

「月の先住民?」

「そうだよ。」

「すっげぇ!」


ルナティアの存在自体をついさっき知ったショウは何故か感激した。


「すごくなんかないよ。たいして変わんないし。でも、医者が見たら研究したがるんだ。」

「なるほど!だから医者は駄目なのか!」

「わかってくれて嬉しいよ」


コロコロ変わるショウの反応を面白がっていたルイスも、さすがに疲れてベッドに伏せた。



「ルイス大丈夫?」

「うん、ミキナが丁寧に包帯巻き変えてくれたからもう大丈夫。ありがとう。」

「ううん♪どういたしまして。」

「じゃあさ、ルイス。明日、傷薬だけでももらいに行こう。それなら医者に行かなくても薬局にあるさ。」


「やっきょく?何それ」


物知りかと思えばそうでもないルイスに、ショウは大笑いした。




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