「…馬鹿…」


右手で包んだ左手をこつんと額に当てて自分を叱る。


顔をあげてそっと手を開いて眺めた。



嫌でもあれが蘇ってくる。

頭の中を赤い景色が占領する。




身震いしたルイスは勢いよく立ち上がると、カラコンもつけずに部屋を飛び出した。




ショウに叩かれた背中がまだ疼いていた。






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