ショウはルイスを支えながら立たせた。
足元がしっかりしているのを確認して、額に手を当てる。
「お前…熱あるぞ」
「…大丈夫だよ、これくらいが平熱なんだ」
「駄目よ、微熱でもほってたら大変なことなるんだから!」
ミキナが強引に引っ張ると、ふらっとよろけたルイスは傍らのショウにぶつかった。
「?お前、本当に微熱か?」
ルイスの様子を疑問に思ったショウが手を伸ばす。
するとルイスは怯えたように体を強ばらせた。
ショウは伸ばした手をぴたりと止める。
「…」
沈黙。
「あ…あの…、俺、大丈夫だから。先に…朝ごはん食べに行ってて。カラコン入れたらすぐ行くよ」
気まずい沈黙を振り払うかのようにそう言ったルイスは穏やかに微笑んだ。
「でも…」
「ミキナ、行っとこう。ルイスすぐ来いよ、でも無理すんな!」
「どっちだよそれ」
軽く笑いながら二人を見送る。
階段を駆け降りる音がなくなると、ため息をついたルイスはまた座り込んだ。
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