翌朝、ショウが起きるとルイスの姿がなかった。

ミキナを起こして部屋を見渡す。


「おはよ」


探していたルイスは洗面所からひょっこり顔を出すと笑顔で挨拶した。


「なんだ顔洗ってただけかよ」

「ん?」

「いや、何でも」


別にいちいち言うこともないだろう、そう思ってショウは二度寝するミキナを起こしにかかった。



「朝食頼んどいたよ。」

「あぁ、ありがとな」



「んん~」

起こされたミキナが可愛い声をあげて布団を引き寄せた。

「ミキナはお寝坊さんだな」

ルイスが笑うと恥ずかしそうに頬を染めて身を起こした。


「おはよう、ミキナ」

「…おはよう」


まだ眠そうなミキナは欠伸を布団で隠しながらルイスに返事を返した。



「今日はどうする?」

ミキナが洗面所へと消えるのを見送って、ルイスは宿に無料で置いてあった新聞を読みながらショウに聞いた。

「また歩き回って探す?昨日は見当たらなかったんだよね」

「あぁ。たぶん歩き回ってももう意味ないだろうな。どうしようか」


天を仰ぎ見ながらショウが呟く。



すると、洗面所から悲鳴が聞こえてきた。





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