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「…んぅ…?」
可愛らしい声を出し、ミキナは目を覚ました。
ボーッとしながら今いる自分の居場所を見渡す。
テントの中のようだ。
自分は寝袋に収まっていた。
隣に毛布を被って眠るショウを見つける。
「…お兄ちゃん」
揺さぶり、起こしてみた。
「…お兄ちゃん、起きて」
「んあ~…」
眠そうに声を出したショウは寝返りをうってミキナの方を向いた。
「…ミキナ?起きたのか…」
自分も起き上がり、欠伸をする。
「ね、お兄ちゃん。お父さんは?」
ミキナは緊張した面持ちで訊ねる。
ショウは一瞬固まり、
「…まだ見つかってない」
と、悲しげに呟いた。
「…そっか。」
そう言ったミキナは俯いて黙り込んだ。
「…ミキナ、これからどうする?」
「え?」
ミキナは顔を上げる。
兄の真剣な目と、自分の目が合った。
「このままこの破壊された村で父さんを探すか、…それか…」
「なぁに?」
首を傾げて、ミキナは先を促した。
「…俺、考えたんだけど。ルイスの旅について行きたいなって…。
正直もうこの村には父さんはいないと思う。だったら、違うところを探すべきだと思うんだ」
真剣なショウの話に耳を傾けていたミキナは、そこでふと気が付いた。
「…ルイスはどこ?」
「えっ?」
辺りを見回すショウ。
「ルイス!?」
すぐに外に飛び出した。
ミキナも一緒に外に出る。
「何?」
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