「何だお前…貴族にしては強いな」
リーダーの言葉にルイスはにこっと笑った。
「どーも。」
「…ルナティアだな、お前」
「さあね」
「…ルナティア?」
ミキナが不思議そうに首を傾げた。
「その紫の瞳が証拠だ。
お前の顔…見たことある気がする。」
盗賊のリーダーはルイスの顔を凝視した。
「…じゃああんまり言いふらされたら困るな」
ルイスはにこっと笑った顔から真剣な顔に切り替えると、盗賊の後ろに回った。
声を出す間もなく、盗賊は倒れた。
「…この剣はいいや。あんまりいいやつじゃない。でも役にたったよ」
剣を床にそっと置く。
「ショウ、デイトさん探そう」
「え?あ、あぁ。わかった。」
唖然としていたショウは、まず自分から窓から外に出る。
「外は大丈夫だ」
「ミキナ、行って」
ミキナは動かない。
動くのすら怖いと言った様子だ。
「ミキナ…」
ルイスが歩み寄ろうとする。
その時、ミキナの近くの盗賊の一人が立ち上がった。
「!!」
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