月の国


「ふぅん」

感心したように声を出したルイス。

「あれ、今日白い上着は?」

ショウが思い出したように聞いた。

今日のルイスは昨日着ていた白い上着を着ておらず、あの上着の下に着ていた薄いグレーインナーと半袖の黒いTシャツのようなものを組み合わせた、ラフだがおしゃれな格好だった。

「暑いから着てないよ」

ズボンのベルトを調整しながら言う。

「何だ、ミキナの誕生日会だからかと思った」

「何で誕生日会だから上着を脱ぐんだよ」

「いやー…サービス?」


ルイスはショウを無視して客室に戻った。


「待てよ!誕生日会9時からだからな!」


ショウの叫びを聞いたあと、扉を閉めた。


鞄の中身をひっくり返す。



「んー…」


金、服、水筒、タオル。
その他もろもろ。


「なんか女の子にあげれるよーなモノないかなぁ。」


お世話になったし仲良くなったから、ミキナに誕生日プレゼントをあげようと思ったが。


アクセサリーはメンズのしかないし、可愛らしいものは全然ない。

「金そのまま渡すのはちょっとなぁ」

悩む。

「…何か売ってないかな」


外に出ることにした。


「店…」

小さな村を一周した。

ない。


「…遊牧民の中で売買なんかしないもんなぁ」

当たり前か、とため息をついた。



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