月の国




「「「「いただきます」」」」


夜。

ルイスはノマディス家で夕食を食べることになった。

目の前にはおいしそうなパンとコーンスープ、サラダがある。

早速パンにかぶりついた。


「おいしいかい?」

「ふぁい!」

幸せそうに食べるルイスを見て、デイトとショウは顔を綻ばせる。

「お前、本当に貴族だったのか?貴族のペットだったんじゃねぇの?」

ショウの言葉に少しムッとして軽く睨む。

「可愛いなお前」

そう言うと、ショウはルイスの頭をくしゃくしゃ撫でた。

もともとくしゅっとふわっとしていた髪が、くしゅっとボサボサになる。

「…やめろよ!」

パンを飲み込んだルイスは慌てて髪を撫で付けた。

前に座るミキナをチラッと見る。


「俺さ、明日の朝にはここ出るよ。」

ルイスが言うとショウは驚いて目を見開いた。

「何で!来たばっかじゃねぇかよ!」

「せっかくの誕生日なんだし、家族水入らずでお祝いしたいだろ?」

微笑むルイスをミキナは見上げた。

目が合うと、ルイスはぱちっとウインクした。

「…お前い~奴だなぁ~!!」

ルイスの背中を、ショウはわりと強めにばしんと叩いた。

本人は軽く叩いたつもりだったのだろうが、ルイスは顔を歪めて咳き込む。

「え!?大袈裟だな。ごめんごめん!」

ショウはさして悪びれもせずに笑って言った。

ミキナが吹き出す。

「あっ、ミキナ、誕生日といえば」

デイトがポケットに手を突っ込む。

「明日は移動の準備で忙しくて夜しか会えないから、先に渡しとくぞ。」

ミキナの手のひらにネックレスを落とした。

「わぁ!可愛い!お父さん、ありがとう♪」

ネックレスをつまみ上げ、にこにこ見つめた。

ピンクのハートの形の綺麗な石の横には、可愛らしい羽を象ったものがついている。

さっそく着けた。


「似合ってるよ」

ルイスが優しく微笑んで言う。

「…ありがとう」

優しいルイスに、ミキナも心を開き始めた。



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