「何かいいやつらしいなあ。俺はあんま金持ってねぇんだけど、ルイスが買ってくれてよぉ。
今度金返さなきゃなぁ~」
本当に嬉しそうに言い、ショウは剣を腰に収めた。
羨ましそうにチェルスがそれを見る中、ロデアが口を開く。
「その人、ルイスって言うの?」
──…しまった。
この言葉にショウは一瞬かなり焦った。
ロデアは身なりからして明らかに貴族。
子供だがルイスの名を知っている可能性もある。
あまり名前は言うなと言われたのに、言ってしまった。
しかし青年のそんな心配は次の少年の言葉に打ち破られる。
「そんな剣選ぶいい目してる人、会ってみたいなぁ~」
「…あ、ルイス知らないか?」
「うん?知らないよ。何で??」
そのロデアの言葉と笑顔に、ショウはほっとバレないように息をついた。
よくわからないが、ルイスは家出していることが貴族にバレたら危ないらしいからかなり焦ってしまった。
そしてそんなショウを見ていたチェルスは次にロデアに目を移す。


